2012年12月28日金曜日

優秀社長と男の器


社長が選ぶ2012年最優秀経営者、JALを再建させた稲盛和夫氏がトップ

産能大学が2008年から実施している「社長が選ぶ、今年の社長」。従業員数が10人以上の企業経営者に<今年の最優秀経営者が誰だと思うか>を自由回答で尋ね、まとめたものです。

2012年に最も多く名前が挙がったのは日本航空名誉会長の稲森和夫氏。昨年、一昨年と2年連続で1位だったソフトバンク・孫正義社長を僅差で上回ってのトップ獲得となりました。

ベスト10入りした顔ぶれと主な理由を見ると、「攻め」と「再生」がキーワードになっているようです。攻めたいのは山々だけれど、それはそれで容易くないと忸怩たる思いを抱えていたり、どうやって苦境を乗り切るのか日々胃が痛い思いをしている経営者陣の姿が見え隠れします。

さて、今回の調査では“社長”が選んでいましたが、会社員あるいはOLが選ぶとなると、誰がトップに選ばれるのでしょうか。

以前、20代女子ばかりを集めた座談会でこんな話になったことがあります。

初対面で見込みがある男性かどうかを見極めるのに、“尊敬する人は?”という質問が参考になる

では、どんな人を挙げると女性からの好感度が高いのか。女子の一番人気をさらったのは、戦国武将の山内一豊。「誠実に仕事をこなし、一定の評価を獲得しつつ、じつは愛妻家というところがポイント高い」というような意見が多かったような記憶があります。

一方、現役の経営者は微妙な位置づけ。仕事熱心なビジネスマンだと思われる確率よりも、身の程知らず、あるいは夢想家の烙印を押される可能性が高そうだという意見が多数。実際に活躍している経営者の方々は素晴らしいし、尊敬もするけれど、それに憧れ、「いつかは俺も起業して、一国一城の主に……」というビッグな夢を語る男はウンザリというのが多くの女子の本音のようです。




さらに、ネックになるのがOL間での知名度。名前を挙げてピンと来てもらえればいいのですが、どういう人でこれまでに挙げた業績は……などとバックグラウンドから説明しなければいけなくなると、場が盛り下がること必至。自分で質問しておいて、「単なる雑談なんだから適当に答えてくれればいいのに」と残念なヤツ扱いするのが女子という生き物だということは肝に銘じておきたいものです。


現役の経営者を挙げるとしたら、商品あるいはサービスが女子の生活に身近なものを選ぶのが有利。その意味でいうと、今回、「社長が選ぶ社長」に選ばれた稲盛和夫氏はかなりいい線いきそう。「日本航空の経営建て直し」はもちろん、「KDDI創業者」「80歳でも現役バリバリ」など女子が「すごーい!」と相づちを打ちやすいネタが盛りだくさん。調子に乗って、「え? 稲盛さん、知らないの??」と小鼻を膨らませさえしなければ、一番人気総ざらいも夢ではありません。嬉しくなっちゃって、名言をひとつふたつ披露するくらいまでは許されるような気がします。たぶん。

2012年12月18日火曜日

面倒くさがりと財布の中身


2012年新語・流行語大賞にもノミネートされた「LCC」(格安航空会社)。今後は羽田に進出する可能性もあるとか。

羽田発着枠、基準策定 将来の配分、LCCも可能に(SankeiBiz)

LCCは運賃を安くするために、さまざまなコストを徹底的にカット。機内食も食べたい人だけ食べればいいし、毛布も欲しい人がレンタルすればいい。インターネットで直接予約すれば、旅行会社などに販売手数料を支払う必要もなくなる。わーい、賢い!

となってもいいはずなのに、イマイチ盛り上がるに欠ける。
















一つには、「そんなに安くて大丈夫?」という不安感が考えられる。
「大手エアラインと変わらない安全基準」であり、「運航機材に関しては、新しい旅客機の導入を積極的に進めるLCCが少なくない」。が、資金力がない新興のLCCは、中古機を活用するケースも珍しくないと言われると、俄然不安にもなる。

ビジネスホテルが半額! には飛びつけても、飛行機の値段が半額! には飛びつきづらい。「大手だから大丈夫」と無邪気に信じているわけではなくとも、心理的ブレーキが働く。

もう一つは「面倒そう……」というイメージ。インターネットから直接予約するのはいいけど、JALとANAの時間と値段を比較するだけでも面倒なのに、もっとたくさん調べなくちゃいけないのか……と、後ろ向きな気持ち全開。

でも、「面倒くさい」は結構なくせもので、この感情が優位に働きがちな人はたいてい、払わなくてもいいお金をちょこまか払っている。

例えば、ちょっと調べれば、同じものをもっと安い金額で入手できるのに、調べる手間を惜しんだばかりに、余計にお金を払う。
解約しようと思いながら、スポーツクラブの月会費を延々払い続けてみたり、使っていない携帯電話の基本料を引き落とされてみたり……。ダッシュすれば終電に間に合うけれど、「まあ、いっか」で乗ってしまうタクシーもそう。そして、フトコロは着実に寂しくなっていく、と。

せめて、Google検索だけでも……と調べてみたら、
便利そうな比較サイトがいくつもありました。その手があったか!

mora 国内線航空券 網羅検索ブランド/モーラ


トラベル・ジェーピー


実際の差額を目の当たりにすると、現金なものでLCCのほうを選びたくなる。予定通りに動けず、結局余計にお金を払うことになる罠も潜んでいそうだが、時間感覚とフトコロ事情はまたの機会に。

高速バスと決定力


高速乗り合いバス、運賃や便数設定柔軟に 格安ツアーバスへの巻き返し図る

高速乗り合いバス、運賃や便数設定柔軟に 格安ツアーバスへの巻き返し図る
高速バスの競争が激化している。路線バスの位置づけで国土交通省の規制がある電鉄系の高速乗り合いバスに対し、旅行業者の貸し切りのため運賃設定の規制がない高速ツアーバスが台頭していた。高速ツアーバスは4月に群馬県の関越自動車道で46人が死傷した事故を起こして安全性が問題となり、規制の強化で高速乗り合いバスへの移行が決定。一方、高速乗り合いバスは増便や運賃値下げなどの自由度が拡大した。従来型の高速ツアーバスは姿を消すが、価格や便数で選択肢が増える高速乗り合いバスの登場で利便性が向上しそうだ。
(2012年12月8日・産経新聞)





新潟県・燕三条に行くのに、高速バスに乗った。発着所に行き、まず驚いたのは待合スペースの混雑ぶり。若い子が多いのかと思ったら、スーツ姿のおじさんもちらほら。女の子もたくさんいた。何人かでワイワイキャッキャッとはしゃいでいる女子旅グループもいれば、一人静かに本を読んでいる子もいる。想像以上に多い。

高速バスは値段も安いし、案外快適。でも、見知らぬおじさんと隣り合わせる億劫さもあれば、いびきがうるさくて眠れない可能性もある。女性専用バスを利用する手はあるけれど、その場合、値段の安さというメリットが薄くなる(女性専用バスは料金が割高)。

どんなシチュエーションで、女の子たちは高速バスを使うのか。
周囲に聞いてみると、多かったのは次の3つ

■車移動のほうがラクだけれど、車がないとき
友達とスキーやスノボに行きたいけれど、車が確保できないとき、浮上してくるのが高速バスという選択肢。レンタカーを借りる手もあるけれど、日頃運転し慣れない人の雪道運転はこわい。電車移動だと、結局現地でバスなどに乗り継ぐことになるので、ならば、直行してくれるスキーツアーバスに乗りたいというわけだ。

■日帰りでめいっぱい遊びたいとき
夜のうちに移動しておいて、早朝からまるまる1日、めいっぱい遊ぶというパターン。友達同士で誘い合って、ディズニーランドやディズニーシーに遊びに行くという人が多かった。彼氏と一緒に行くというよりは、女友達同士のイメージ。彼氏との旅行だと、「メイクをどうしよう……」「すっぴんを見せたくない」とためらう女子も多いよう。


■遠距離恋愛の彼に会いに行く
頻繁に高速バスを利用しているという女子の利用目的で多かったのがこれ。交通費が安くあがれば、その分、会う回数も増やせるし、前日の夜のうちに移動しておけば、その分長く一緒に過ごせる。今回話を聞いた子の中では、お互いに行き来するというより、彼女のほうが会いに行くケースがほとんど。「私のほうが確実に早く仕事をあがれるので乗り遅れる心配がない」(28歳)、「彼は車酔いするので(笑)」(26歳)など、理由はさまざまだが、いずれにしてもどの子もけなげ、かつ、合理的。

高速バスに乗るのは、あくまでも便利だから。バス自体にさほど思い入れはない。でも、渋々イヤイヤ乗っているわけではなく、今選べる中での最適解としての選択。あっけらかんと腹をくくれる。それは、これぞと思った相手をがっちりつかまえる決定力につながりそうだ。

2012年12月13日木曜日

唐揚げと合コン


肉系ホットスナックが一番おいしいコンビニは?(マイナビニュース)
http://news.mynavi.jp/c_career/level1/yoko/2012/11/post_2524.html

この記事によると、肉系ホットスナックがおいしいコンビニランキングの第1位はローソン、第2位はファミリーマート、第3位はセブンイレブン。

商品別ランキングでは、第1位 からあげクン(ローソン)、第2位 ファミチキ(ファミリーマート)、第3位 Lチキ(ローソン)。

“肉系ホットスナック”って、わかるようなわからないような、ちょっとムズムズする括りだけれど、要は唐揚げやフライドチキンだけではなく、アメリカンドッグやフランクフルトもぜんぶ、選択肢に入っているということらしい。しかし、揚げた鶏肉大人気。


小学生の給食人気ランキングの1位も「鶏のから揚げ」(パルシステム調べ)だし、
“飲み会ですべらないメニュー”でも総合4位にランクイン(ホットペッパー調べ)。
さらに、最初に頼むメニューランキング2位という顔も持つ(同)。




とりあえず、ビール。とりあえず、唐揚げ。
しょっちゅう、あちこちで食べるせいか、
唐揚げを大勢で食べるお作法を巡って、しばしば盛り上がる。

定番は、唐揚げレモン問題。
唐揚げに付け合わせとしてついてくるレモンを搾るのは、高い女子力の現れなのか、
揚げたてをそのまま食べたい男心をふみにじる行為なのか。

たいてい、<レモンを搾る前に、「レモンかけましょうか」と一言声をかけましょう>
なんてアドバイスが書かれていて、びっくりする。
そっかー。聞かずにレモン絞っちゃう人いるのかー。

ドヤ顔でレモン搾る光景を想像すると、じんわりモヤモヤするけど、
率先してレモン搾ってくれる人は、たいてい親切で優しい。
とくに、レモン汁が他の人のところに飛ばないよう、
片手で覆いつつ、余すことなくレモンを搾る気遣いなんて、素晴らしすぎる。

ただ、どちらかというと、レモン絞りは女子力というより、
男子力が問われる場面じゃないのか。
女子のみなさんにおかれましては、せっせとレモン搾るより、
揚げたてアチチの唐揚げをさっそく口に放り込んで、
「あーん、舌ヤケドしちゃった(・ω<)」とかやってたほうが
有効打につながりそうだ。

なんて考えてると、ワクワクしてくるし、唐揚げが食べたくなる。
お店で食べる唐揚げは、どれもそこそこ美味しくて、
大ハズレにはならないけど、でも、なんだかんだ言って、
家でつくる唐揚げのほうがうまい(わたし調べ)。
とくに、給食系男子・十合の河口さんちの唐揚げは最高に旨い。

でも、コンビニの唐揚げは、レモンをかけたらどうこうだの、
「一皿6個だけど、全部で十人いるから……」なんて、
細かいことを一切抜きにして、好きなように食べられる。
思う存分独り占めできる。それがいちばんの魅力なのかも。



2012年12月7日金曜日

クーポンと恋愛偏差値

[シダックス]時限クーポンで売り上げ増、2次会需要を取り込む
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20121121/439014/

アプリを起動すると、スマホのGPS機能を利用して近隣の店舗が一覧表示される。
行きたい店を選ぶと、クーポンを入手できる。
でも、このクーポンは使える時間が限られている。
時限クーポンは、店側にとって「予約が少ない日には割引率を高めたり、
多い日は逆に、配信枚数を絞ったりできる利点もある」という。
では、ユーザー側のメリットはどうなのだろう。


クーポンマガジンの先駆けである「ホットペッパー」が創刊された2001年当時、
飲み会の場でクーポンを持ち出すのは、やや勇気のいる行動だった。
雑誌をパラパラめくり、必要なクーポンを切り取り、財布などに入れて持ち歩く。
そこにある、ちまちました感じがモテを遠ざけると、まことしやかに語られてもいた。


クーポンに対する意識が変わり始めたのは、「ぐるなび」での店予約が
浸透し始めた頃だろうか。ネットで条件に合った店を検索し、予約する。
ついでに割引クーポンをプリントアウトして持っていく。
気の置けない友人との飲み会の場では、そこかしこで「クーポン持ってきたよ」
というやりとりが行われていた。

ただ、合コンやデートの場面ではクーポンは相変わらず、タブーに近い扱いを
受けていたし、「2人きりで食事をしても、クーポンが出てきたら脈なし」というように
ひそかに恋愛感情をはかるモノサシとしても使われていた。
実際のところ、その判断基準がどの程度確度が高いものなのかどうかは別として、
クーポン=女子と見られてないという、ガッカリポイントのひとつだったのだ。

しかし、ここ数年、クーポンの位置づけがガラリと変わった。
飲み会はもちろん、デート的なシチュエーションでもクーポンOK。
むしろ、「金銭感覚がしっかりしている人」として好感度アップにつながるらしい。

逆に、報われないのが羽振り良く奢っちゃう男子のみなさん。

周囲の20代女子に聞いてみると、
「遊びなんじゃないかと思って不安になる」(25歳・派遣)
「いかにも貯金してなさそうで引く」(27歳・保険)
「なんか裏があるんじゃないかと思ってしまう……」(24歳・保母)
と、いますぐ全額払い戻し、ワリカンにしたくなるような残念なコメントが続出。

「振る舞いがスマートすぎる人は、浮気しそうで心配」(27歳・不動産)だし、
「ちょっとダサいくらいの彼とつきあったほうが幸せになれる気がする」(25歳・教員)
のだとか。

褒められてるのか、けなされているのか、なんとも微妙なところだけれど、
20代女子の好感度を高めるにはやみくもに奢るより、
クーポンを使うほうが費用対効果は高そう。

クーポンの主戦場が携帯やスマホに移ったことで、
「たまたま使えるクーポンが見つかった」という言い訳が
不自然ではなくなりつつあるのも一因かも。

また、冒頭の記事によると、「スマホの普及により、1次会の直後に
付近の店舗を検索し、その場で行き先を決める行動パターンが増えた」という。

かつては、2次会の場所選びに迷っているときに、
さっと、候補の店を選べるかどうかも、
恋愛偏差値をはかるひとつの指標になっていた。

「2次会どうする?」と結論の出ない相談をしている中、
「このエリアなら、あの店」とアタリをつけ、
人数分の席を確保し、誘導してくれる男の子は
3割増しで男前に見えた(たぶん)。

では、今はどうなのか。
まさか、さくさく動くスマホを持っていることではないよなーと
思いつつ、引き続きリサーチしてみたいと思います。