2013年1月29日火曜日

恋とLINEと始まりと終わり


今回のお題は「ニフティとコムニコ、ライフメディア、共同で新成人を対象としたソーシャルメディアの利用実態調査を実施」という記事。

この記事によると、新成人に最もよく利用されているのは Twitter(42.5%)、次いでLINE(16.9%)。
Facebook日本語版の登場以降、SNSとしてのピークが過ぎたかのようにも見えていた
Twitterだが、若者の間ではまだまだ存在感を発揮しているようだ。
男女別に見ると,男性の約3割、女性の約5割が「最もよく利用している」と答えている。

また、興味深かったのがネットの利用時間だ。
「Facebook」「LINE」の場合、インターネットの利用時間は2時間未満がいずれも45%、「Twitter」「mixi」の場合は3時間以上がいずれも45%を超える結果となっていた。

「Facebook」や「LINE」はスマートフォンでチェックしている人が増え、
その結果がネットの利用時間に反映されているのだろうか。

これだけソーシャルメディアが増えてくると、何をどのように
使っていくのか、その使い分けや住み分けがなかなか悩ましいところだ。


私自身の使い方でいうと、現時点ではFacebookの稼働率が高く、
事務所のパソコンの前で作業をするときはブラウザでFacebookのブラウザを
立ち上げていることが多い。
並行してTwitterも使っているが、一時期ほど熱心には使っておらず、
告知などでちょこちょこ発信するぐらい。
mixiはIDはまだ削除していないものの、まったく更新しておらず、
たまにmixiニュースをのぞく程度。
LINEに至っては、芸能人のアカウントをフォローしたり、LINEを
活用している友人たちにあれやこれやと聞いてはいるものの、
いまいち有効活用できずにいる。

Twitterとは異なる閉じられた空間が必要になったときは
Facebookのメッセージ機能やグループ機能を使えば、事足りてしまう。
二人でも複数でもやりとりできるし、写真も送れる。受信先が
複数にまたがるちょっと面倒ということもあり、ついFacebook頼みになってしまうのだ。



LINEは登録ユーザー数が全世界で1億人を突破するほどの人気サービス。
何とかその魅力を味わってみようと、
タレントやテレビ番組などが情報発信しているLINEの公式アカウントを
次々と"友だち"に追加してみたものの、なかなかピンと来ない。

LINEをよく使っているという人を見かけるたびに「どのあたりが面白いの?」「Facebookのメッセージとの違いは?」「どうやって使い分けてるの?」などと、質問攻めにしたが
(その節は、みなさん、すみません!)、
先日ようやく、これかも……という答えに出会った。

それは「スタンプを送るだけでコミュニケーションが成立する」というものだ。
Facebookのメッセージの場合、リアクションをするには何かしらの"言葉"を投げかける必要があり、時にはそれが億劫に感じることもある。でも、LINEであれば、今の気持ちを代弁してくれるようなスタンプを選び、送信するだけでいいと言うのだ。

スタンプが先に送信されてしまうたび、「違う、そうじゃないんだ」
「どうして文章と一緒に送れないのか!」という気持ちになっていたけれど、
そういう使い方があったのかー。

スタンプ選びに慣れてくると、スタンプだけで
ボケとツッコミを演じることもできるようになるそうだ。すごいな!

今回の調査に登場した<「LINE」を使う女性は恋人のいる割合が高く、
将来結婚したいと思っている>とする分析もなるほど、納得。

「ヘルメット5回ぶつければ、ア・イ・シ・テ・ルのサイン」やら何やら
言葉がなくても通じる感や、二人だけの合図のようなものは、
特別な関係を彷彿とさせ、男女の仲を盛り上げるのに一役かってくれるに違いない。
お互いコミュニケーションが成立しているつもりで、
思い切りすれ違ってしまうケースもありそうだけれど、
それはそれとして、起爆剤は多ければ多いほど、点火もしやすくなる。

そのうち、LINEのスタンプで別れ話とかしちゃう人が出てきたりするのかなー。
ソーシャルメディアがもたらす恋愛事情の変化は引き続きウォッチしていきたいと思います。


高学歴幻想を抱いているのは誰なのか


高学歴プア 東大院卒就職率56%、京大院卒はゴミ収集バイトという記事。


すごく懐かしい話題だ。
私が大学院に進学したのは、たしか1996年。
就職活動にコケて、にっちもさっちも行かなくなったときに、
ゼミの教授から大学院の願書を渡され、
大学最後の夏休みを死守すべく、受験した。


理系ならともかく、文系の大学院に進学してしまったら
就職できる可能性は格段に低くなる。
まして、私が専攻していたのは「経済学史」
(出席をとらないという理由で選んだ)という、
文学部寄りのジャンルだったので、民間企業に就職できる
可能性はほぼゼロになる。
そのことは親には伝えず、「教授に誘われたから」を強調し、
進学OKの答えを引き出した。


入学して最初に先輩から教えられたのは、
「就職が決まっても、誰にも教えてはいけない」ということだった。
大学院生の就職は「ポストに空きがあるかどうか」
かつ、教授の"政治力"で決まるので、うっかり就職が決まったことを
話してしまうと、<あの大学にはポストがある>と聞きつけた別の教授が
ゴリ押しで内定取り消し⇒自分の教え子を押し込む可能性もあるという。

「東大ならともかく、うちの大学じゃ就職は厳しい……」という、
愚痴ともアドバイスともつかない話はしょっちゅう耳にしたし、
「研究者として成功したいなら、女なら専業主婦、男なら
看護師や教師など"稼げる妻"をめとり、扶養家族にしてもらうべし」
という持論をぶつ人もいた。

就職内定をとりつけることができず、就職活動から逃げるために
大学院に進学した私が言うのもなんだけれど、
そりゃ、就職難しいよなあと思うような発言や行動をしょっちゅう目にしていた。

この記事は"文科省は修士・博士のキャリアサポートに乗り出し、企業とのマッチングを
行なっているが、状況が改善する兆しは見えない"と指摘する。
その理由として"少子化で学部への新入生が減少する中で
「大学院生を増やして食い扶持を維持したい」という大学側の思惑"をあげているが、
当の大学院生たちはそもそも、民間企業に就職したがっているんだろうか。

私が知っている文系大学院生の多くは、
身分と一定収入が保証された状態で、好きな研究に没頭したいと願っていた。

それは「"好き"を仕事にしたい」にも通じる、虫のいい発想でもあり、
誰もがかなえられるものではないというのは、ごく自然なことなのではないか。

また、「学歴が高ければ、"いい会社"に就職し、"いい給料"をもらえる」
という前提に立つと、気の毒で仕方がないような生活も、
案外、本人にとっては楽しく、好きなことをやってるだけかもしれないとも思うのだ。

私自身は博士課程の途中で、ライターになりたくて上京して以来、
バイト面接を受けていないので、「院卒」(そもそも中退だけど)の肩書きがどれくらい、
アルバイト求人に対して不利なのか、実感値としてはわからない。

でも、この記事に登場する<京都大学大学院で博士号を取得したAさん>が
非常勤講師の傍ら、生計をたてる手段として<毎朝の「ゴミ収集アルバイト」>
を選んだのには、何かしら理由があるように思える。
非常勤講師としての収入が月収6万円。それ以外の生活費を"毎朝"のバイト
のみでまかなえるとすると、かなり割が良さそうだ。
時給や勤務時間には触れられていないので、想像にすぎないけれど。






2013年1月23日水曜日

「恋活」が恋を遠ざける理由


増殖する「○活」、背景に何が 「活」一字に新たな意味 

という記事。

「就活」にはじまり、「婚活」「朝活」「恋活」「妊活」と広がっていった「○活」という言葉をひもとく。
この記事では、「○活」浸透の理由のひとつとして、苦境を乗り切るための「軽いノリ」を挙げている。

20代~30代女性向けの記事を担当すると、取材の現場でも打ち合わせ中にも「恋活」という言葉がバンバン飛び交う。一方、「婚活」の登場回数は減っている。
ブームが一段落したからというよりは「“婚活”だとちょっと重たいので“恋活”ぐらいにしておきましょうか」と言われることが多い。
登場した頃は「結婚相手を探しています」より軽くてポップな言葉として重宝された婚活も、気づけば持ち重りする言葉になってしまった。

でも、その「恋活」も実態は決して軽いものとは言いきれない。
「恋人が欲しいけど、相手が見つからない」という焦りがありつつも、
周囲に悟られたくないという切実な思いが隠されていたり、
「恋愛したい気持ちはそこまで強くないけれど、“枯れている”と
思われるのもアレなので一応恋愛に前向きであることを示しておくか……」
というようなケースもある。

「○活」と称して、ちょっと面倒なことを「イベント」として捉えるのは
生活を楽しむ知恵でもある。単なる飲み会を合コンと称してみたり、
ただの集まりに「××部」と名付けて盛り上がるようなものかもしれない。
ただ、誰かと仲良くなるには“重たさ”を避けて通るのは、あまり得策ではない。

例えば、「誰かいい人がいたら紹介してほしい」という話が複数あって、
実際に“いい人”がいたとき、誰に紹介するかといえば、
やはり、「真剣に紹介してもらいたがっていた人」だ。
腹を割って話をしてくれた人の期待には応えたいという心理も働く。

一緒にいると楽しいとか、気が合うとか、仲良くなる理由は
たくさんあるけれど、仕事でもプライベートでも“とてつもなく
つらい現場を一緒に乗り切った相手”は忘れられない、大切な相手になりやすい。

思うように人間関係を深めずにいられるとき、いちばん最初にやるべきことは
“軽いノリ”をいったん手放してみることなのかも。

2013年1月16日水曜日

話しかけられる人になるための3つの方法


*All About News Dig連動エントリー




“中学や高校と違い、大学では自分で履修する授業を決め、その都度教室も変わる。待っていても誰も声をかけてくれない。でも、自分から話しかけるのは、変に思われそうでできない。気がつけば1人”を避けるにはどうすればいいのか。

この記事では、孤独に悩む大学生の姿がとりあげられているけれど、「友達ができない」「居場所が欲しい」という話は、社会人になってからも時折耳にする。

“大学生の頃はサークルや部活もあったから、なんとなく友達もできたし、出会いもあったけど……”と、理屈はよく似ている。どうやって距離を縮めればいいのかわからない。ガツガツしていると思われたくないというのは、恋愛相談にもよく登場する悩みのひとつだ。





 
どうも話しかけづらい。できることなら話しかけてくれるとありがたい。ならば、相手も話しかけてもらいたがってるに違いない。と、ノ―テンキに変換できるようになると、だいぶラクになる。

実際、そういうケースは多い。知り合いがひとりもいないパーティに参加すると、最初は自分以外はみんな誰かしら親しい人と一緒に来ていて、楽しく談笑しているようにしか見えない。しばらく経つと同じように所在なさげにしている人がちらほら見えてくる。

自分だけがひとりぼっち”という焦りや不安にとらわれると、周囲が見えなくなる。でも、案外似たような状況に陥っている人がすぐ隣にいたりするのだ。それでも、自分から話しかけるのはちょっと苦手という場合は、話しかけやすい雰囲気づくりに精を出す手もある。ポイントは次の3つ。


1. 口角をあげて、眉間をひらく
緊張すると、口角が下がりがちなので意識して口角をあげる。同時に、眉間にしわが寄らないよう気を付けたい。表情が柔らかくなると、相手はぐっと話しかけやすくなる。

2. 下戸でもお酒のグラスを持っておく
“ちょっとは飲める”なら、ソフトドリンクよりお酒のグラスを持っていたほうが話しかける側のハードルは下がる。ワインや冷酒などゆっくり味わって飲むお酒なら、次々とつがれにくいので下戸でも安心。

3. 目が合ったら、ニッコリ会釈
『話す相手が誰もいない気の毒なヤツ』と思われているのでは……」と焦る気持ちをなんとかなだめすかし、周囲を観察。話しやすそうな人を探してみる。キョロキョロしていると、そのうち誰かと目が合うので、すかさずニコッと笑って会釈。何度か繰り返すうちに、誰かが話しかけてくれる。平均すると3.5人に1人(わたし調べ)。

お酒がない場なら、1と3を実践するだけでいい。これらができるようになると、かなりの確率で社交的な人に見える。「ホントは人見知りなんです」と打ち明けても、またまた~と笑い飛ばされるようになったら上出来。孤独感なんてそう簡単には消えてくれないし、「結局、その場限りなわけだし……」と、うじうじ思い悩むかもしれない。でも、一瞬ではあっても「孤独ではない」と感じられる時間を誰かと共有できたなら、それはそれでよかったじゃんとも思えばいいのだ。

自分から話しかけたのであれば、いいことしたねーと、こっそり自画自賛しておくといい。向こうから話しかけてくれたのであれば、ブラボー! と、心からの称賛と感謝を。そうこうしているうちに、ひょんなことからすごく仲良くなったりもするのだ。

2013年1月10日木曜日

アイドルとメンタルケア


JKT48 2013年1月CDデビュー

AKB48の姉妹グループでインドネシア・ジャカルタを拠点とするJKT48が
今年1月にデビューCDをリリースするという記事。

最初にこの記事を目にしたときは、へぇ、ジャカルタってこう訳すのかー
くらいにしか思わなかった。でも、Google検索してみてびっくり。
ジャカルタのアイドル志望な女の子たちだけで
AKB的なユニットを作って売り出すのかと思っていたけれど、そうじゃなかった。

高城亜樹さん、仲川遥香さんの二人が日本から移籍。それはAKB48初の東京ドーム公演で発表されていた。若いうちにどんどん海外に出た方が良いとか、未知の領域にチャレンジすべきだ、などと語られることは多いし、一理あるとも思う。でも、実際にある日突然、海外転勤を打診されたら、嬉しいより先にに困惑しそうな気もするし、場合によっては理不尽さを感じてしまうかもしれない。

でも、JKT移籍組のコメントは前向きそのもの。上海(SHN48)に移籍する宮澤佐江さん、鈴木まりやさんも同様で、揃って、自分の決断であると語っている。

そして、高城亜樹さん、仲川遥香さんは12月26日には揃ってTwitterおよびFacebookを開始。インドネシア語を投稿するなど現地ファンとの交流をはじめ、1月9日のJKT48劇場公演では全曲インドネシア語で歌い、MCもこなしたという。すげぇ。

以前、アイドルとして売り出したばかりの女の子に話を聞く機会があった。
彼女曰く「可愛いだけではアイドルにはなれない」。
365日24時間、アイドルであり続ける必要がある。
「そこで言う『アイドル』ってどんなもの?」と聞くと、
「いつもにこにこ笑顔で、前向きでけなげで……、そういうことをぜーんぶ兼ね備えたパーフェクトな女の子」と言いながら、ニコっと笑った。

自分の意に沿わないことが起きたとき、
どうすればもっともダメージが少なくてすむのか。

①「選んだのは自分である」というスタンス

②ポジティブな面に徹底的に目を向ける。

③“目に見える努力”を周囲に発信する

イヤだけれど断られない状況に悶々とし続ける、あるいは焼け野原覚悟で
「ごめん、無理」宣言してしまう以外の選択肢があることを、
AKB海外移籍組は教えてくれる。


2013年1月7日月曜日

好奇心と達成感の費用対効果


【All About News Dig】連動エントリー


「ベルギービール・アドバイザー」認定講座、2013年より、札幌、福岡でも開催

<1000種類もの銘柄が作られているベルギービールの持つ、さまざまな味わい、歴史、料理との相性などベルギービールを「知る」ことで普段の食生活を豊かなものにすることはもちろん、飲食店などにおいても、より味わいを深めて楽しめるようになることを目指します>という、ベルギービール・アドバイザー認定講座。受講後は初級資格にあたるベルギービール・アドバイザーという資格がもらえるというもの。これまでは東京、大阪、名古屋で開催されていたが、2013年からは札幌、福岡でも開催されるという。





初心者にもわかりやすく専門知識を教えてくれて、受講後に資格がもらえる「認定資格」。Google検索してみると、そのバリエーションの豊富さに驚かされる。

ペット食育2級認定講座

犬や猫の食性、何をおいしいと感じるのか、手作り食のつくりかたやコツ、栄養学などについて学ぶ。

星空案内人(R)資格認定制度

ソムリエのように、星空や宇宙の楽しみ方を教えてくれるのが「星空案内人」であると定義。「星のソムリエ(R)」「星空案内人(R)」はいずれも、山形大学の登録商標らしい。ほほー。


ルームスタイリスト認定講座

日本初の模様替えの資格。模様替えの知識だけでなく、部屋のセンスアップに欠かせない自分の好みを知る方法まで含めて学べる。

豆腐マイスター認定講座

豆腐やおから、油揚げ、がんもなどについて学ぶ。全国のこだわり豆乳&豆腐を取り寄せての試食会、豆腐料理レッスン、手作り豆腐体験なども含まれる。

飾り巻き寿司認定資格

巻き寿司! 初心者向けの「バラ」「桃の花」「四海巻き」「カエル」のうちから3種類を習得できる。

いやはや、いろいろありますなー。気になるジャンルや好きなものと「認定講座」という単語で検索をかければ、何かしらヒットするんじゃないかと思うくらい盛りだくさん。短期間で興味がある分野のことをちょっと深く学べて、受講後には資格ももらえるので、ちょっとした達成感も味わえる。よくできた仕組みだなーとも思う。

ただ、費用対効果は慎重に考えたほうが良さそうだ。認定講座の場合、受講料は2万円台後半から3万円台後半に設定されているものが多かった。ものによっては倍以上する講座もある。なんとなくおトクそうだったり、楽しげな雰囲気があって、無理すれば出せなくもない金額に設定されている商品やサービスは、資格に限らず、結構なくせものなのだ。とくに、今までの自分の仕事や趣味とまったくつながらない資格にやたらと惹かれるときは要注意。単に心が弱っていて、何かにすがりたくなっているだけという可能性が高い。





2013年1月4日金曜日

リスク管理と報奨金



自転車通勤勧める「はてな」 手当2万円、保険費負担…思わぬ効果も
http://www.sankeibiz.jp/business/news/121209/bsj1212090710001-n1.htm

Sankei Bizでとりあげられていたのは、「人力検索はてな」や「はてなブックマーク」などを開発・運営する、はてなの自転車通勤制度。経費削減と社員の健康増進の一石二鳥を狙い、駐輪場を整備。さらに、月2万円の手当と損害賠償保険費を会社が負担し、自転車通勤を推奨しているとか。

自動車部品メーカーのデンソーが「2.5km以上の距離を自転車で通勤すると、“エコポイント”がもらえる」という制度を導入したり、名古屋市では市の職員が自転車通勤をすると距離に応じて毎月手当が支給されるなどの優遇措置が講じられています。



環境にも良くて、メタボ対策にも役立つと、脚光を浴びる自転車通勤ですが、通勤中に事故にあったとき、誰がどう責任をとるのかという問題もはらんでいるようです。

通勤経路にもよるでしょうが、都内の幹線道路を自転車で走るのはかなり、勇気がいりそう。ましてや、「手当がもらえるから」というノリで自転車に乗り始めた人が増えれば増えるほど、事故のリスクは高くなるだろうし、手放しで、エコで健康的でステキとも言い切れません。……と思ったら、はてなは京都本社なんですね。デンソーの本社は愛知県刈谷市、ヤマハ発動機の本社は静岡県磐田市でした。

あと、気になるのが汗&匂い問題。前述のはてなでは本社ビルの隣にあるマンションの一室を確保し、ミストサウナ付き、乾燥機能付きのバスルームを社員に開放しているそう。一方、自転車部品メーカーのシマノでは、従業員用の大浴場が完備されているとか。ただし、当然ながら、こんなに設備が整っている企業はレアケース。自転車通勤中の友達にヒアリングしてみたところ、濡れタオルなどで汗をふきとり、着換えて制汗スプレーあたりがオーソドックスな対処法のようです。

でも、着替えを持ち歩けば荷物も増えるし、周囲への気遣いよりも、面倒くさいが先に立つタイプがいても不思議ではありません。「自転車が好きで好きで仕方がない」とか、「満員電車がつらすぎる」という理由での自転車通勤ならまだしも、いくばくかの補助金目当てとなると……。

いっそのこと、「汗はこまめにふくといいらしいですよ」と、汗ふきシートをそっと差し出すなど、勇気ある行為に対して報奨金を出すというのもセットで組み込んでみるのはどうでしょうか。自転車通勤に限らず、職場で何らかの匂い問題に悩まされている人は多いと聞きます。香水や整髪料のつけすぎ、制汗スプレーの使いすぎなどにも適用。結果、快適な職場が実現できれば、一石二鳥も三鳥にもなりそうです。