2013年3月27日水曜日

推薦入試と学習意欲


東大に推薦入試が導入されるという報道に東大OBがこぞって反発。
物議をかもす中、京大でも同じように推薦入試がはじまるという発表があった。

推薦枠はどちらも、全体で100人程度。

2012年の合格者数が東大で3108人、京大で2932人と考えると、
推薦で入れる人数は全体の約3%。
たいした人数でもないような気もするが、
“筆記試験なし”と考えると、数字の印象も変わる。

推薦入試の歴史をひもとくと、その先駆けとなったのは
慶應義塾大学・湘南藤沢キャンパスで、1990年にスタート。
亜細亜大学が自己PRによる入学選抜を行い、話題になったのもその頃だ。
当時“けん玉チャンピオン”の合格がやたら話題になっていたような
記憶があり、調べてみたら、まさに亜細亜大だった。

その後も広末涼子の早稲田大学合格をはじめ、
さまざまな芸能人やタレント、スポーツ選手が推薦入試で
有名私大に進学。

大学の知名度もあがって喜ばしいとする向きもあるにはあるが、
有名どころになればなるほど、レベル低下を憂うOBの声も増える。

ましてや東大・京大に筆記試験なしで入れるとなれば、
穏やかじゃない気持ちになるのもわからなくもない。

東大では「特定の学問分野に強い関心があり、入学後も積極的に学ぶ
意欲を持っていること」を出願資格として掲げているけれど
推薦入試はそもそも、学力低下の一因になっているという指摘もある。

いずれにしても、しばらくの間、飲みの席でのトピックとしても大いに
盛り上がりそうな話題だ。
賛否とその理由からは、学力や学歴に対する自負が見え隠れする。

「推薦入試なんて、勉強したくないヤツが受けるものですよねー。アハハ」
などと軽口を叩き、
「まあ、うちの娘も推薦入学だけどね」
と上司の地雷を踏むことのないよう、
細心の注意を払いつつ、ハラハラドキドキ楽しみたい。

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